【Food Loveletter vol.8 芽キャベツ】


いつもグラスミュゼをご愛顧くださり誠にありがとうございます。毎月19日(食育の日)に、1級眼鏡作製技能士であり食育を生業にしてきた野菜ソムリエ上級プロのyukiから大切なお客様や業界関係者の方々など皆様に日々の食をよりお楽しみいただければと始めましたFood love letter 、よかったら今月もお付き合いいただけましたら幸せです。

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2月19日号 vol.8 「芽キャベツ」
寒い時期にコロンと小さなキャベツが8~10個パック詰めになって売られているのを見たことはおありでしょうか?未熟なキャベツだと思われる方も少なくありませんが、実はキャベツやブロッコリー、カリフラワーなどと同様にケールをルーツに持つ単独の野菜です。

キャベツは土の上に1つずつドーンとできますが、芽キャベツはというと小さなシュークリームのようなサイズで1株あたり50~60個程度が柱状に密集して育ちます。(ご存知の方にはフランスの結婚式には欠かせないクロカンブッシュを想像していただけたらと思います)そんな様子から別名は子持ちキャベツ。ベルギーのブリュッセル生まれであることから、フランス語ではシュー・ド・ブリュッセルとも。

旬は冬、それなので間もなく終わりではありますがこのところおいしい食べ方を聞かれることが続いたことからあえて今月のテーマにしてみました。

私の、芽キャベツお勧めポイントは何といってもホクッとした甘さ。心にジワリとくる優しさを感じてしまうおいしさです。「芽キャベツが甘い?」と思われた方も少なくないかもしれませんが、火入れが浅ければほろ苦さも楽しむこともできますからくれぐれもお好みでどうぞ。ただ一度は是非!こんな幸せな甘さも味わっていただけたらと思います。

以下は、どなたでも簡単に作ることができて芽キャベツのおいしさを直球で感じられるレシピを細かく書いてみました。初めてのお料理にもどうぞ。

【芽キャベツのロースト】
<材料>
芽キャベツ 1パック
オリーブオイル 大さじ1程度
塩 適量

<用意するもの>
トースター
耐熱皿(グラタン皿のイメージ)
アルミホイル
キッチンペーパー

<作り方>
①芽キャベツは丸ごと洗ってからキッチンペーパーで表面の水気を除く。

②耐熱皿に①を入れてオリーブオイルをかけ、お箸でくるくる回して全体にオイルを行き渡らせる。

③②をトースターに入れて1000Wで5分焼いたらアルミホイルをかけてさらに10分焼く。

④お箸で芽キャベツをひっくり返してからアルミホイルをかけて5分、さらにアルミホイルを外して5分焼く。塩を振ってお楽しみください。

<ポイント>
耐熱皿で途中蒸し焼きにするところが唯一最大のポイントです。アルミホイルで蓋をして中までじっくり火を通すことでホクッとした甘さに。アルミホイルを外し焼き目もつけて、ローストした香りと一緒にお楽しみください。(厚手のホーローのお鍋でもおいしく作ることができます)

<メモ>
ひと手間かけたいときにはアンチョビ少々を耐熱皿に塗り、黒こしょうを振って、召し上がるタイミングでレモンを絞ってみるとまた違う楽しみ方ができます。

今日は二十四節気の雨水。ジェットコースターのような日々の先には穏やかな春を迎えられますよう、おいしくしっかり召し上がってどうぞお健やかにお過ごしくださいね。

野菜ソムリエ上級プロ
&1級眼鏡作製技能士 秋山由季https://quatresaisons-ltd.jp/works/