フランス MOREZ

Musee de la lunette

フランスのメガネ産業の中心地Jura地方のモレにある博物館。

鉄鉱石と水力(水車)による金属加工の発展から釘、そして時計製造へ。その後、釘(釘用の素材、鉄線)から眼鏡が作られたことで雪深く人の気配が寂しかった昔から現在のモレに至ります。

そんなモレにある博物館は写真のとおり現代的な建物ですが、なかにはかなり古い資料も展示されていました。

博物館の外観と、中央にはThierry氏。(フランスの眼鏡を教えてくれた方でもあります)
モレでメガネが作られ始めたのは18世紀後半とのことですが、
展示されていた工具はちょっと無骨ながらも馴染みのある今のもとのそっくりでした。
検査機器の原型がズラリ。工具に比べるとその進化は著しく、説明なしでは分からないものばかりでした。
天使様が人間に単眼鏡を授けている作品。それだけ神聖だと考えらえていたからでしょうか、私の大好きな展示の一つです。

眼鏡そのものの歴史を辿るのはもちろんのこと、地域と産業という切り口でも、人によってはアートという観点から捉えても感じるものがあるのでは。私にとっては、どれだけのものを注いできたのかなど眼鏡にまつわる先人の営みを感じると同時に、改めての尊さを全身で受け止める機会にもなりました。

ジュラを経つまでの寸暇を惜しんで車を飛ばしてくれたTRACTION PRODUCTIONSのThierry氏のご厚意のお陰で叶った訪問、本当に幸せでした!

〈旅のおすすめ〉
スイスとの国境近くの雪深い山々に囲まれた場所だけあってアクセスは容易とは言えませんが、メガネ好きな方には道中から既にフランスの眼鏡産業の息づかいを感じることができます。青く美しい山々を眺めながらいただくコンテとモルビエ(牛乳のチーズ)と、独特のおいしさのジュラワインも是非ご一緒に。

2014 yuki

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