日本の眼鏡のふるさと、福井県は鯖江(さばえ)。何度となく足を運んでいてもその度に違う表情を見せてくれるのだとか。

そんな鯖江への念願叶っての初訪問では、まずはその気候風土を感じることからという師匠(店主)の言葉で現場視察の前に福井を歩くことになりました。福井と言えば、恐竜さんや永平寺に東尋坊、越前蟹に銘酒の数々などいろいろなキーワードがありますが、店主が最初に挙げたのは・・・

一乗谷駅に向かう車窓から

メディアで大きく取り上げられる前の一乗谷朝倉氏遺跡(福井県福井市)。

記憶があいまいなので調べてみたら東海道新幹線で米原から特急に乗り換え福井に入り、さらに越美北線で一乗谷下車徒歩15分とありました。もっとずっと歩いたような?! 旅先ではひたすら歩き、電車に乗ってその土地と仲良くなるスタイルはどこへ行っても変わらずで、初めての福井でもこんな風にして目の前に広がる景色のなかを日暮れまで歩き続けました。

福井市文化財指定 安波賀春日神社(元一乗谷朝倉氏戦勝祈願所)

一乗谷に向かう道すがら風格ある鳥居を発見。通り過ぎることはできずに石階段を上がると趣深いお社が。こちらを目的にしてもいいくらいに往時の空気が漂い、まるで何かを語り掛けてくるようでした。あえてお写真は載せませんのでここはご自分の目で是非。

案内図を見る店主

川べりを歩いていくといつの間にかこんな景色に。広々としたところに「○○跡」といった案内図が所々にありました。これだけ想像力を駆使する史跡は初めてでしたが、歩いているとそれが何とも言えない魅力に思えてくるのです。本当に!(あれからどれくらい整備されたかは調べていませんが、こんな風に想像の余地を与えてくれる楽しみ方が今でもできたら素敵だなと思います)

特別史跡 一乗谷朝倉氏遺跡

てくてく歩くと立派な門にたどり着きます。結構なスケールで周りにはお堀もあり、水鏡に映る山々がとても美しくて趣がありました。(早春の、夕暮れ前の日差しがぴったり合っていました)

早春の使者 ふきのとう

ふと足元を見ればそこにはふきのとうが。その地を知って仲良くなりたい、何かを求めるでもなくそんな想いだけで旅する贅沢は格別です。

・・・師匠(店主)のセレクトはちょっとマニアックだった気もしますが、眼鏡の現場にうかがう前に、眼鏡のふるさとがある福井の魅力や素晴らしさを自分なりに体感できたことはとてもありがたく、気候風土を知ることはその土地に敬意を払うことだったと気づくことができた機会でもありました。

福井旅より おすすめの3ショット

その① ご当地の味より、〆にいただいた越前そば

辛味大根に太めのしっかりしたお蕎麦が特徴的。お店によってお味は多少異なりますが、食感のよさとしっかりとした辛味は共通でほかにはない独特のおいしさがあります。

その② 路面電車

車と並行して電車が走っている様子はとっても新鮮!いろいろな車体のデザインはもちろん、路面(道路)の轍もかなり見ごたえがあります。見上げれば整然と張られた架線も路面電車ならでは、北陸の空に映えます。

その③ あちこちにいる恐竜さん

さすが恐竜王国だけあって駅前や駅ナカのほかにもふとしたところで恐竜さんに出会えます。こちらは福井駅構内に白衣を着て座っているところ、ほっこりする表情をアップでどうぞ。